日本初の大人用紙おむつブランドの『アテント』は、「かくさないパンツになろう。」という新しいブランドメッセージを、2020年8月に発信しました。【前編】では、プロジェクトを担当した大王製紙の大蔵孝浩(おおくら・たかひろ)、宇都秀和(うと・ひでかず)、波田野和美(はたの・かずみ)の3人に、ブランドメッセージに込めた思いを聞きました。【後編】では、これからの社会で求められるアテントの役割について答えてもらいます。
【前編】
あふれる共感の声。おむつ=パンツはもっと堂々として良い!
【後編】地域共生社会におけるアテントの役割とは?
「介護を抱え込まない社会」を目指して
――アテントはこれからどうなっていきますか
大蔵 大人用おむつがパンツとして認知され、かくさず普通に持ち歩けるようになれば、「いかにもおむつ」のようなパッケージも変わっていくのでは。商品自体も下着に近づくよう研ぎ澄ませていきます。
宇都 アテントが丸ごと入る大きさで、「WE ♡ PANTSU」、「NOT OMUTSU BUT PANTSU」とプリントしたオリジナルエコバッグのプレゼントキャンペーンを9月に行いました。そのまま持ち帰るのが恥ずかしいなら、ぜひお使いいただきたいですが、いずれはそのまま持ち帰るような世界にしていきたいです。
波田野 リハビリ中でも下着らしく動きやすく、普通の生活に戻るのに、より必要とされていくはずです。また、施設でも自宅でも、お体の状態に合わせて異なるニーズに幅広く応えられる商品ラインナップも、引き続き心がけていきます。
ブランドリニューアルのキャンペーンでは、アテントからのメッセージを込めた、オリジナルのエコバッグをプレゼントしました。担当したのは、大王製紙ホーム&パーソナルケア マーケティング本部、ヘルスケア・ブランドマーケティング部のメンバーで、右から責任者の大蔵孝浩、店頭販売担当の宇都秀和、業務販売担当の波田野和美
介護を助け合える社会づくりの役に立ちたい
――地域共生社会のなかで、アテントはどういう役割を担っていきますか
宇都 草彅剛さんにご協力いただいたキャンペーンで発信した、「ひとりで生きていく、なんて言わないでほしい。」というキャッチコピーに、すべての思いを込めています。草彅さんと同世代の方たちはもちろん、それより上の世代の方たちにとって介護は身近になっていきますが、そうした方たちがひとりで介護を抱え込まない社会にしていくのが、私たちの役割です。
波田野 在宅介護でも高齢者施設でも、排泄はお一人おひとりのプライバシーや尊厳への配慮が必要なケアです。排泄に不安があることで、外出や行動をご自身で制限してしまう場合もあります。気持ちを汲んだケアと商品があれば、一歩踏み出すきっかけになり、それは介護者だけではなく、ご家族や施設の職員にとっても喜ばしいことだと思います。介護に関わるみなさんに、充実した生活を送っていただけるようお手伝いすることが我々の役割ですので、アテントを通じてさらに排泄ケアの向上を目指し続けたいと思います。
大蔵 これからは、地域全体で高齢者を支える時代を迎えます。我々も支え手のメンバーとして、さまざまな活動を通じて思うことをお伝えしていきます。なかでも、製品だけではなく、周りの人や制度に頼り負担を軽くしてくださいと伝えることは、とても大事だと考えています。情報提供や相談を通じて、介護をひとりで抱え込まずにすむ社会づくりをしていきたいです。「けあのわ」もそのひとつで、みなさんで知恵を出し合い解決する場所としてお使いください。
――おむつに対するハードルはなくなり、選び使うことで、より快適な生活を手にする。アテントが目指すのはそんな世界です。地域共生社会のなかで、誰もが介護について情報を交換し助け合える社会になるよう、今後も活動していくといいます。「かくさないパンツになろう。」のブランドメッセージの発信は、そんな日が少しでも早く訪れるきっかけになるになるでしょう。
「かくさないパンツになろう。」のブランドメッセージや、前・後編を読んでの感想等、みなさんのコメントをお待ちしています。
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