豆知識
2021/01/15

プロ厳選の福祉用具・介護用品【前編】 ~まずは知っておきたいアイテム3選~

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介護生活が始まると介護ベッド、歩行器など、いったいどんなものを選んでよいか悩みますよね? そんな介護初心者でもわかる、あったら便利な福祉・介護用品の選び方について、大手事業者の ダスキンヘルスレント吹田ステーション店長の、矢野由香利さんにお答えいただきました。

前編では、まずは知っておきたい福祉用具・介護用品3選をご紹介します。

プロ厳選の福祉用具・介護用品【前編】~まずは知っておきたいアイテム3選~
プロ厳選の福祉用具・介護用品【後編】~介護生活を快適にするアイテム3選~

なお、本記事はご自宅での介護の一例としてご覧ください。福祉用具・介護用品の選定に際しては、ご利用者の自立度や介護状況に合わせた対応が必要です。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員によくご相談の上、選びましょう。 


専門相談員に「ありのままの生活」を伝えてほしい

掃除用品や掃除サービスなどで知られるダスキンの、福祉用具・介護用品のレンタル・販売部門「ダスキンヘルスレント」。全国167店舗を展開、各店舗には福祉用具・介護用品の選び方や使い方を説明・アドバイスする専門職の「福祉用具専門相談員」がいて、大阪・吹田ステーション店長の矢野由香利さんも、その一人です。
 
矢野由香利さん
ダスキンヘルスレント吹田ステーション店長
約16年間、福祉用具専門相談員として従事。日々、ご利用者さま、ご家族さまのお話を聞き最適な福祉用具・介護用品を提案しています。現在は店長として勤務し、ただ物を運ぶだけの相談員ではなく、「思いめぐらせ力」で寄りそえる相談員育成にも力を注いでいます。介護支援専門員・ヘルパー2級・福祉住環境コーディネーター2級などの資格も取得し、様々な角度から提案できるよう勉強を続ける毎日です。

「通常はご自宅に伺い、ご利用者さまやご家族さまから普段の生活や身体状況をお聞きした上で、両者の負担を軽減する用具をアドバイスしています」(矢野さん、以下同)
 
どんな風に相談すればよいですか?
 
「『外出するのは日課』、『ベッドで食事をする』、『誰がメインで介護する』など、ありのままの生活や希望する暮らし方をお話しいただきたいです」
 
本人や家族さえも気づかない日常生活の『クセ』を捉えて必要な用具・用品を提案するのも、専門相談員の役割です。
 
「玄関の靴箱や浴室の蛇口を見て、特定の場所・部位が変色していたら、ここを支えにして移動しているとわかるので、手すりの設置を提案します。みなさんにもこうした『思いめぐらせ力』を身につけていただけるとうれしいですね」
 
こうした専門家のアドバイスを参考にしながら、みんなで寄りそいながらQOL(生活の質)を高められたらよいと、矢野さんも話してくださいました。
 

まずは知っておきたい福祉用具・介護用品3選



介護生活が始まった時に、知っておきたい福祉用具・介護用品は何でしょうか。矢野さんに3種類を挙げてもらいました。
 
■歩行器・歩行車・歩行補助杖
 
左から歩行器、歩行車、歩行補助杖。いずれも歩行をアシストしてくれます。

歩行を補助するための福祉用具で、歩行器はリハビリなどで使用され、しっかり体重をかけて歩くのに便利なもの。歩行車は歩行時のふらつきを抑え、歩行補助杖は歩行時のバランス補助に使います。
 
◎矢野さんからのアドバイス
歩行器や歩行車は「コの字型」になっているので安定性に優れ、両手で体重を支えるのに向いています。フラットな室内での使用が基本のものや、屋外向けの製品もあります。街中ではカゴがついて買い物がしやすいシルバーカーの利用者を目にしますが、自立歩行が大変なら歩行車を選ぶことをおすすめします。スーパーのカゴが載せられるタイプの製品もあります。


カゴが載せられるタイプの歩行車。買い物に便利です。

■スロープ
 
室内の段差を解消するスロープ(左)と屋外用のスロープ(右)。
 
車いすや歩行車の移動で、段差を解消するために使います。屋内の敷居などの小さな段差を埋めるものから、車いすなどの乗り入れのために、屋外の階段などの大きな段差に立てかけるものなどがあります。取り付けに際して工事を伴わない製品が介護保険における福祉用具貸与(レンタル)の対象です。

◎矢野さんからのアドバイス
室内の敷居などの小さな段差を埋めるスロープは、歩行車をご利用の際は有効ですが、通常の歩行の場合は逆につまずきやすくなることもあります。バリアフリーへの改修も検討しましょう。屋外のスロープは、段差の大きさに応じてスロープの長さを決めます。急こう配になるほど介助は大変で、段差の12倍の長さを目安とすれば良いでしょう。長くなればたわみやねじれもでますので、敷地の広さ、耐荷重とともにチェックは必要です。
 
■シャワーチェア

入浴の際に座った姿勢が安定するシャワーチェア。
 

入浴補助用具のひとつで、身体を洗ったりシャワーを浴びたりする際に座るいすです。背もたれやひじかけがついたタイプがあり、座ったときの姿勢が安定します。座面の高さは調整できるので、ひざから下の高さを目安に座りやすく立ち上がりやすい高さに設定して使いましょう。
 
◎矢野さんからのアドバイス
一般的な入浴用のいすに比べて座面の位置が高く、立ち座りの身体への負担が抑えられるのが特徴です。要支援・要介護者ご本人さまだけではなく、ご家族さまもお使いいただけます。折りたためるので場所も取りません。シャワーチェアの座面と浴槽の縁の高さを合わせると、座ったままの姿勢で浴槽内へ身体を移動することもできます。

介護保険の対象なら低負担でレンタル・購入できる

今回取り上げた用具はすべて、介護保険の対象です。要支援・要介護度の認定を受けて介護保険を利用すれば、通常の1~3割でレンタルや購入ができる場合もあります。歩行や移動が大変な方にとって、とても役立つ用具なので、ぜひお知りおきください。次回も引き続き、福祉用具・介護用品導入のポイントと、便利な用具を紹介します。

なお、本記事はご自宅での介護の一例です。福祉用具・介護用品を選定に際しては、ご利用者の自立度や介護状況に合わせた対応が必要です。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員によくご相談の上、選びましょう。

こちらもあわせてご覧ください
プロ厳選の福祉用具・介護用品【後編】~介護生活を快適にするアイテム3選~

取材協力・画像提供/ダスキンヘルスレント

ご紹介している介護用品などのお問い合わせなどは
ダスキンヘルスレント
☎0120-100100(フリーダイヤル、8時~20時・年中無休)
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4件のコメントがあります。
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  • わかりやすく、勉強になりました。
  • 介護用具の解説ありがたいです。両親の介護は勿論ですが、福祉の仕事にも興味があるので勉強になります。ありがとうございます。
  • うちはバリアフリーで手すりも付けて家を建てましたが、日中家族が親の仕事で介護できないので、施設に入所しました。
    施設で使う歩行車や電動ベッドなど、介護保険を利用してレンタルしています。
  • 家の中の段差とかはつまづきやこけて、骨にひびや折ったりします。
    それに、老人車で生活になると段差があるとつけた方がいいです。
    在宅で介護している人は意外と知らない方が多いです。
    手すりは知っていても、足元の事は知らないです~。
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